3社で早慶がトップ2を独占
国立、MARCH、関関同立も上位に
2024年の採用ランキングにおいて、キリンの採用人数が最も多かったのは早稲田大学、次いで、慶應義塾大学と明治大学が同順位で2位となった。
早稲田大学は、キリンホールディングスおよび栃木県農業総合研究センターと共同で、バイオ炭を用いたビール大麦の栽培に関する研究を24年10月より開始するなど、産学連携を積極的に進めている。
4位には東北大学が入り、5位には京都大学、大阪大学、九州大学が同順位で並び、いずれも旧帝国大学が上位に名を連ねた。
アサヒビールの採用実績では、1位が慶應義塾大学、2位が早稲田大学、3位が大阪大学である。
4位には九州大学、法政大学、明治大学、関西学院大学が並び、8位には京都大学、青山学院大学、同志社大学、関西大学がランクインしている。旧帝大、関関同立、MARCHが上位を占めている。
サントリーグループでは、1位が早稲田大学、2位が慶應義塾大学、3位が大阪大学と同志社大学であり、キリンやアサヒビールと同様に早慶が上位2位を占めている。
5位には関西学院大学、6位には京都大学、7位には東京大学と上智大学が同順位で並んでいる。サントリーホールディングスが大阪に本社を構えているため、関西圏の国立大学や関関同立が比較的上位にランクインする傾向が見られた。
サッポロビールでは、1位が中央大学と早稲田大学で同順位となった。3位には北海道大学、筑波大学など9校が並んだ。
Z世代の価値観が
業界の常識を覆す
飲料業界における人材採用は、必ずしも順風満帆というわけではない。
若者の間では、アルコール市場の縮小を背景に、従来のような営業活動が今後も続くとは考えにくいとの見方が広がっている。
そのような中、「スマートドリンキング」といった酒を飲めない人にも配慮したプロジェクトが進行しており、飲酒習慣のない人材を採用する動きも活発化している。
これまで営業職には飲酒経験者が多かったが、多様な人材を取り入れることで、より幅広い消費者ニーズに対応できる体制が整いつつある。