米国の新規株式公開(IPO)市場が近く復活するとのかすかな期待が打ち砕かれている。事情に詳しい複数の関係者によると、チケット販売サイト運営のスタブハブと、後払い決済(BNPL)サービスを手掛けるスウェーデンのフィンテック企業クラーナが、来週開始する予定だったIPOロードショー(投資家向け説明会)を延期した。関係者によると、フィンテック企業の米チャイム・ファイナンシャルも規制当局への財務情報の提出を先送りしており、IPOを延期した。ヘルスケアサービスの米ヒンジ・ヘルスは、4月下旬に予定しているIPOを前に、市場の動向を注視している。ステーブルコイン「USDコイン(USDC)」を発行するサークル・インターネット・フィナンシャルは、IPOを巡る次のステップに近づいていた。だが関係者によると、現時点では状況をみてから対応を決めようとしている。