
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、2025年最新版として取りまとめた結果を実名で公開。特集『融資先企業を「倒産」させた金融機関ランキング2025』の#24では、三重県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
三重県で融資先企業を最も倒産させてきた銀行は?
百五銀行、三十三銀行が倒産させた企業は何社?
地方銀行の株価純資産倍率(PBR)は総じて低水準で、時価総額の小ささから「上場意義」を問われるケースが後を絶たない。とりわけ政策保有株を大量に抱える地銀は、アクティビストの標的になりやすい。
ダイヤモンド編集部が作成した「政策保有株が多い格安地銀ランキング」では、三重県最大の百五銀行が上位に入った(詳細は『地銀【株価格安20行】【経費率ワーストランキング73行】一挙公開!地銀vs株主の新・攻防戦が勃発、金利のある世界でアクティビストに狙われる銀行は?』を参照)。
アクティビストに株式を握られれば、地銀の融資姿勢が変わり、地元企業の資金繰りに波及しかねない。企業を育てて生かすのも銀行、危機に陥った際に命運を握るのも銀行である。特にメインバンクが「支えるか、引くか」は、倒産か再生かの分水嶺となる。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。
2024年度の全国の企業倒産件数は、11年ぶりに1万件を超えた。今後も倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が、厳しくなるのは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか――。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに地銀、第二地銀、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、25年最新版として取りまとめた「融資先企業を『倒産』させた金融機関ランキング」を実名で公開する。
今回は、三重県の金融機関を取り上げる。百五銀行や三十三銀行のほか、桑名三重信用金庫など信金も名を連ねた。
ちなみに「金融機関が倒産させた企業数の多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融業態の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
ランキングは、50本以上の記事として配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の三重県の結果を確認していこう。