
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、2025年最新版として取りまとめた結果を実名で公開。特集『融資先企業を「倒産」させた金融機関ランキング2025』の#41では、佐賀県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
佐賀県で融資先企業を最も倒産させてきた銀行は?
佐賀銀行、佐賀共栄銀行が倒産させた企業は何社?
佐賀県最大の地方銀行、佐賀銀行の業績が好調だ。2025年3月期の純利益は前期比20.5%増の74億円と5期連続の増益を達成し、26年3月期も80億円と過去最高を更新する見通しを示した。日本銀行の利上げを背景に、貸出金利息や有価証券利息配当金が伸びた。
人口減と金利上昇で多くの地銀が戦略の見直しを迫られる中、佐賀銀行の堅調さは、地元企業の資金繰りを支える上でも明るい材料だ。企業を育てて生かすのも銀行、危機に陥れば命運を握るのも銀行である。とりわけメインバンクが「支えるか、引くか」は、再生か倒産かの分水嶺となる。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。
24年度の全国の企業倒産件数は、11年ぶりに1万件を超えた。今後も倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が、厳しくなるのは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか――。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに地銀、第二地銀、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、25年最新版として取りまとめた「融資先企業を『倒産』させた金融機関ランキング」を実名で公開する。
今回は、佐賀県の金融機関を取り上げる。佐賀銀行、佐賀共栄銀行のほか、佐賀信用金庫や佐賀西信用組合なども名を連ねた。
ちなみに「金融機関が倒産させた企業数の多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融業態の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
ランキングは、50本以上の記事として配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の佐賀県の結果を確認していこう。