ドナルド・トランプ米大統領は21日、直ちに政策金利を引き下げるよう連邦準備制度理事会(FRB)あらためて要求した。自身の貿易政策がもたらし得る衝撃を和らげる狙いだ。トランプ氏はジェローム・パウエルFRB議長に利下げを迫る根拠に、今月に関税を発動する前だった3月のインフレ指標を挙げた。ソーシャルメディアに「実質的にインフレはない」と投稿。「パウエル氏はいつも『遅過ぎる』」と書いた。また、パウエル議長は「大きな敗者」だと述べた。トランプ氏は先週、FRBが利下げしない場合は金融政策への関与を強める構えを示していた。こうした発言が市場に消化される中、同日午前にドル安が加速した。このところトランプ氏自身の経済顧問も、あまりにも早期または大幅な利下げはインフレ圧力を再燃させかねないと警戒感を示すようになっている。