米国とウクライナは、米国がウクライナに埋蔵されている鉱物資源を利用できるようにする協定に署名した。トランプ政権によると、この協定は、ロシアと戦うウクライナに対する米国の支援への見返りだという。スコット・ベッセント米財務長官は、今回の協定について、交渉によるウクライナ戦争の終結に向けた一歩であり、同国の復興の始まりだと評価した。トランプ政権は厳格に管理された交渉の中で、今回の協定で米国が何十億ドルにも上るこれまでの軍事支援を取り戻せるようにするとの要求を取り下げた。ウクライナ国内に眠る膨大な資源の開発には多大な投資が必要であり、これらの資源が埋蔵されている地域の多くはロシアの支配下にある。ウクライナには、米国が極めて重要だとみなす50種類の鉱物のうち少なくとも20の鉱床があると考えられている。その中にはリチウムやグラファイト、チタン、ウラン、レアアース(希土類)が含まれる。レアアースは、携帯電話から防衛装備品に至るまでさまざまなものに不可欠な17種類の元素の総称だ。
米・ウクライナ鉱物協定、採掘は簡単ではない
埋蔵量は豊富だが、戦争がなかったとしても採掘は困難でコストがかかる
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