スコット・ベッセント米財務長官と米通商代表部（USTR）のジェミソン・グリア代表は8日にスイスを訪問する。中国の何立峰副首相と会談する予定で、広範な通商協議への道が開かれる可能性がある。何氏は習近平国家主席の側近で、経済問題を担当している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。米財務省は6日付のプレスリリースで、ベッセント氏がスイスを訪れて中国当局者と面会する計画を確認したが、詳細は明らかにしなかった。USTRもプレスリリースで、グリア氏がスイスを訪問して中国の通商代表者と面会すると発表したが、相手は明らかにしていない。いずれの発表も、貿易が会談の焦点になるとは具体的に言及していない。ベッセント氏は声明で「米国の利益によりよく資するよう、国際経済システムのリバランス（再均衡）に向けて取り組む中、生産的な協議を期待する」と述べた。声明に先立ち、この日出席した議会公聴会では、米国は「これまでのところ」中国と貿易に関する協議は行っていないと発言していた。