米フォード・モーターは電気自動車(EV)事業の縮小を進める中、日産自動車にケンタッキー州にある主要なバッテリー工場の一部の使用を認める計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。フォードは2021年、EVに大きく賭け、70億ドル(約1兆円)の大型投資の一環として、韓国の電池大手SKオンとの合弁事業でケンタッキー州に二つのバッテリー工場を新設すると発表していた。現在、ケンタッキー州の工場の一つは未使用で、もう一つは部分的に使用してフォード向けにバッテリーを生産している。関係者によると、稼働中の工場は今後、日産向けのバッテリーも生産する。日産にとって、米国でバッテリーを生産する機会は、輸入車・部品に対する関税の影響を軽減する早道となる。日産は25年3月期に大幅な赤字を計上し、財務的に苦戦している。2万人の人員削減を発表し、日本でのバッテリー工場建設計画も中止した。
フォード、日産と米電池工場を共用へ EV事業縮小で
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