コンサル、メーカー、公務員…
関関同立で異なる志向

 関西大学の就職先ランキングでは、1位が国家公務員一般職、2位がパナソニックグループ、3位がりそなグループだった。

 国家公務員を筆頭に、大阪市職員、大阪府教員、大阪府職員、国税専門官と公務員志向の強さが際立つ。一方で、パナソニックやダイキン工業といった関西の大手メーカーや紀陽銀行など地銀も堅調。関西圏に根差した企業や公的機関が人気を集めているのが特徴的だ。

 関西学院大学は、1位がりそなグループ、2位が三菱電機、3位が兵庫県教育委員会だった。

 安定性と知名度の高い企業が上位に並ぶ一方、大阪府、大阪市、兵庫県、神戸市など関西の自治体や教育委員会も目立つ。みずほフィナンシャルグループ(FG)、三井住友銀行といったメガバンクや東京海上日動火災保険などの大手保険会社も人気だ。

 同志社大学は、京都銀行とベイカレント・コンサルティングが同順位で1位、3位が村田製作所だった。

 安定志向の地元企業に加え、ベイカレント・コンサルティングやアクセンチュアなど高収入志向のコンサルティング企業が上位にランクイン。みずほFG、りそなグループ、三井住友銀行といったメガバンクや東京海上日動火災保険などの保険業界も強い。公務員系はランクインせず、金融、メーカー、コンサルにバランスよく分布しており、関西大学や関西学院大学よりも民間志向が強い。

 立命館大学は、1位がみずほFG、2位がニトリ、3位が村田製作所だった。

 金融機関が上位にランクインしており、ニトリやイオンリテールといった流通業、さらに村田製作所や三菱電機などの製造業が上位を占め、業界の多様性が際立つ。京都銀行、滋賀銀行といった地元志向も根強い一方で、ベイカレント・コンサルティングやキーエンスなど高収入志向の企業もランクインしている。

 近畿大学は、1位が積水ハウス、2位は一条工務店、ニトリ、大和ハウス工業が同順位だった。

 住宅・建設系が上位を占め、実直で現場力を重視する学生像が浮かぶ。ニトリ、山崎製パンなど流通・食品系も目立つ。市役所や教育委員会、警察など公務員系も一定数いる。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2024年春の大学別の主な就職先。上位20位以内の企業・団体を掲載。就職先名称は原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。大学により、一部の学部・研究科、大学院修了者を含まない場合がある(調査/大学通信)