分散投資をすると価格の歪みを調整できるが、
仕組みが複雑になる分、コストはアップする!

 金投信のタイプ(3)は、複数の海外の金ETFに分散投資するもの。金に投資するETFのデメリットは、ETFの需給で価格が変動するため、実際の金価格から乖離・歪みが生じがちな点だ。そのせいで、同じ金に投資する投信なのに、成績に差が生じることは珍しくない。

 複数のETFに分散していれば、価格が乖離するリスクや、「ETFが金を調達できなかった」といったトラブルによるダメージを軽減できる。ただ、タイプ(2)のような1本のETFで運用する金投信に比べると、仕組みが複雑になる分だけコストは高めになる。

 タイプ(3)に該当する金投信の一つが「ゴールド・ファンド」(日興)。直近では「iシェアーズ ゴールド トラスト」(45%)、「SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト」(44%)、「iシェアーズ ゴールド トラスト マイクロ」(7%)、「SPDRゴールド・トラスト」(3%)の4本のETFに分散投資している。

 一方、2024年に設定されたばかりの「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイゴールドファンド」(ニッセイ)は、「SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト」「iシェアーズ・フィジカル・ゴールドETC」「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」の3本が投資対象で、適宜配分を変えながら運用している。

ニッセイゴールドファンド(ニッセイ)