欧米の富裕層のように、スイスに金塊を保管できる!?
金投信は自分が重視するポイントに応じてタイプを選択

 金投信のタイプ(4)は、ETFなどに投資せず、投信が自ら金を購入し、保管するタイプ。大量の金の現物を調達・運搬し、頑丈な金庫に保管する必要があるのでコストはかかるが、直に金を保有している安心感がある。金融商品ではなく、限りなく現物の金に近い形で投資したい投資家に向いているだろう。

 ただし、金は海外で保管されているので、それを安心材料と捉えるか否かは判断が分かれる。金の調達や運送といった物理的な制約があるため、コロナ禍や災害のような際は販売が停止されることもある。

 このタイプは数が限られるが、NISAでは「ピクテ・ゴールド」(ピクテ)を買うことができる。この商品の最大の特徴は、購入された金がピクテの本拠地、スイスのジュネーブの金庫で保管されていること。信託報酬は0.789%と比較的高めだが、欧米の富裕層のように、スイスに金塊を保管する間接的な体験をしたい投資家におすすめだ。

 さて、ここまで4タイプの金投信について紹介してきた。問題はどうやって使い分ければいいかだが、わかりやすさを優先したいなら、国内の金価格に連動するタイプ(1)を選ぶといいだろう。コストを優先するならタイプ(2)、国際的な金価格への連動を重視するならタイプ(3)、金の現物を買っていることを重視するならタイプ(4)がおすすめだ。

 なお、タイプ(1)以外は「為替ヘッジあり」が選べる。為替の影響を排除し、純粋に金の値動きを求めたいなら「為替ヘッジあり」を、円安メリットも狙うなら「為替ヘッジなし」を選ぶようにしたい。

ダイヤモンド・ザイ NISA投信グランプリとは
ダイヤモンド・ザイでは1年に1回、「NISAで買える本当にイイ投資信託」を部門別にランキングし、上位のファンドを表彰している。人気や知名度ではなく、データを最重視した完全実力主義のアワードだ。「1.どれだけ上がったか(上昇率)、2.どんな時も下がらない(下がりにくさ)、3.ずっと優等生(成績の安定度)」の3つの独自基準で評価を行う。また、非常に人気があり多くのお金を集めているにもかかわらず成績が振るわない投資信託も、「もっとがんばりま賞」として発表している。

<ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2025>
[2025年]受賞投資信託30本一覧

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