スポーツと同じように
ルール変更が頻繁な「笑い」
昭和の時代にはこのジョークでみんな笑っていましたが、「セクハラ」と言われればそのとおりです。令和の今、笑ってはいけないんだと感覚が変わりました。
下ネタ厳禁の世界に入ったのです。「面白いけど言っちゃいけない」ではなく、そもそも面白くない。若い世代は下ネタでほぼ笑わない。女性だけが笑わないということではなく、男性も笑わなくなってきました。女性だけに対するハラスメントではありません。
「下ネタでは、もう笑えない」という空気をみんなでつくってしまっているのです。
これに関しては、どうしたらいいか難しい問題です。
笑いのルールは刻々と変わっていきます。
今は昭和のルールがまったく通用しないし、平成のルールすら通用しません。
スポーツでもルール改正がたびたびあります。ルールが改正されたら、スポーツ選手はどんどんそれに対応します。お笑いをスポーツとすると、笑いのルールがどんどん変更され、そのルールのなかでチャレンジしつづける。それがプレイヤーとして一流ということです。
この記事を読まれている方には、笑いに果敢にチャレンジしていただきたい。そのためにも笑いのルール変更について理解していただきたいと思います。
毒蝮三太夫さんがラジオでやっていた“おばさんいじり”があります。
「おいババア、まだ生きてるのか」みたいなおばさんいじりは、毒蝮さんが言う場合には許されています。ビートたけしさんも許されている人の1人でしょう。
しかし、令和の新しい世代の人が「おいババア、まだ生きてるのか」と言うことは許されません。
なぜなら、毒蝮さんは長年かけて関係性を築き、おばさんいじりの芸をつくりあげてきたわけです。綾小路きみまろさんの漫談も、おばさんいじりが多く、いじられた人も笑ってしまいます。