ドナルド・トランプ米大統領がいわゆる相互関税の導入を8月1日まで延期した背景には、スコット・ベッセント財務長官らからの要請があったことが分かった。事情に詳しい関係者らが明らかにした。ベッセント氏らは時間があれば、さらに多くの合意を取りまとめられるとトランプ氏に伝えていたという。関係者らによると、ベッセント氏を含む政権当局者らはトランプ氏が設定した従来の期限が迫る中、インドや欧州連合(EU)など複数の貿易相手との交渉で進展がみられていると感じていた。相互関税の当初の一時停止措置は米東部時間の9日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)に期限切れとなる予定だったが、トランプ氏は7日、導入時期を3週間延期。またその際に適用される税率を各国に警告する書簡も送付した。