私はマネージャーになり、業務の進捗やメンバーの管理をするために週2、3日出社するようになり、そこで職場の人とのちょっとした雑談の大切さを痛感しました。
実際、出社してはじめて聞けた話もありましたし、部下からは「込み入った話はオンラインではしにくいからありがたい」「直接話せて良かった」などといった声もありました。
出社したことで普段関わりのない人と知り合う“偶然の出会い”もあり、そういったことが新たな仕事や人脈の広がりにも繋がりました。
退職した同僚が言う「息が詰まる」とは、物理的に人と会えないことで、無意識のうちに行き場のない不安や不満などを溜め込んでしまうという意味だったのでしょう。
無論、無理に出社を強要するものではありませんが、溜め込んだものをしっかり吐き出す場を作ることが、フルリモートで健全さを保つには不可欠だと思います。
静岡に住んでいる部長が
わざわざ出社するワケ
企業によって多少の違いはあると思いますが、弊社の場合、多くの中間管理職が自主的な判断で定期的に出社をしています。関係者と物理的な対話を通して進捗管理や根回しなどをしているところを見ると、マネジメントの面でも極めて難易度の高い働き方だと実感します。
たとえば、私の部長は静岡県に住んでいますがほぼ毎日出社をしています。幸い新幹線通勤が許可されている弊社なので、ゆったり座って通勤できるという意味では近郊から満員電車で通うよりは多少楽かもしれませんが、そもそもフルリモートの会社なので当然出社しないほうが本望でしょう。
以前、「なんで毎日来ているんですか?」と無邪気に聞いたところ、部長は「まあ大変だけど、来て直接オフィスで人と話したほうが楽なんだよね」と言っていました。
あくまで一例ですが、チャットコミュニケーションがメインなので、対面で喋れば5秒で確認できることが場合によっては数時間も待たないといけないことがあります。