働き方の面でいえば、リモートベースではあるものの都心近郊なため、その時々に応じて柔軟に出社することも可能です。

 企業側からすると、重要な会議やトラブルが起きたときなどには出社をしてもらいたいのが本音です。リモートベースの働き方をしている我々も、1週間に2、3日は都内のオフィスに出社しており、気軽にオフィスに行ける距離というのもポイントでしょう。

派手さはないけれど
地元で実感する幸せ

 マイルドヤンキー2.0で多い働き方はやはりフルリモートやリモートワーク中心の仕事です。ほどほどに仕事をしつつ、趣味や子育て、副業も楽しみながらストレスなく暮らしている人が多い印象です。

 一方で、結婚している人は配偶者との価値観の合致が重要なポイントになってきます。なぜかというと、これまで読んできて何となくわかるように、マイルドヤンキー2.0は極めて地味な暮らしだからです。

 無論、地味だからといって幸福度が低いわけではなく、むしろ背伸びをせず身の丈にあった、地に足ついた生活をできているほうが真の幸福度は高められると思います。

 ただ、正直インスタ映えするような生活ではないことは、すでにマイルドヤンキー2.0に足を踏み込んだ我々が断言できます。

 たいていのベッドタウンはスーパーやドラッグストア、クリニックや学校、ユニクロ、無印良品、役所機能、公園など生活に必要なものは駅の近くにしっかり揃っていますが、個人経営の洒落たカフェや居酒屋、娯楽施設は少なく、独身であれば少々退屈かもしれません。

 夫婦でお互いの地元が離れている場合は、その地域に根ざして今後の人生を進めていく覚悟をある程度は持つ必要があるでしょうし、仕事柄毎日遠くへ通勤したり、転勤が定期的に発生するような人には向いていない生活スタイルといえます。

 実際に「マイルドヤンキー2.0」として生活して感じるのは、ある程度「自分は自分、他人は他人」といった割り切りも必要になってくるということです。