世界の海上交通の要衝であるパナマ運河の港湾権益の取引を巡り、中国政府は自国の海運最大手で国有の中国遠洋海運集団(チャイナ・コスコ・シッピング)が参加できない場合、欧米企業への売却を阻止する構えだ。売却対象はパナマ運河の両端に位置する2港湾のほか、世界40余りの港湾の権益。全て香港の複合企業、長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)が所有している。複数の関係者によると、中国は米資産運用大手ブラックロックおよびコンテナ船世界最大手MSCと共に、コスコを対等なパートナーおよび株主にしようとしている。ブラックロックとMSCは今年3月、これら港湾を230億ドル(約3兆4000億円)近くで取得することで基本合意した。
中国、パナマ港湾巡る取引阻止の構え 国有大手の参画求める
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