例えば、咀嚼(そしゃく)回数を増やすことによって、脳の活性化や記憶力の向上、満腹感を得やすくなることによる食べすぎの防止、唾液(だえき)の分泌量増加による虫歯や歯周病予防といった、さまざまな健康効果を得られることはよく知られています。

「今よりも料理をひと口食べるときの咀嚼回数を30回増やしましょう」と言われたら、「多いな」と感じる方は大勢いるでしょうが、「できれば10回、難しければ5回増やすだけでOK」であれば、「それくらいならなんとか」と思うのではないでしょうか。

 いきいきウォーキングもそれと同じことです。

「今よりもほんの少しだけ増やす」を意識するようにしてください。

 また、足腰に不安のある方には、透析患者さんが利用しているエルゴメーター(ペダルこぎ)をおすすめしています。

図表:足腰に不安がある人はペダルこぎ同書より転載
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 今はネット通販でも1万~2万円くらいでリハビリ用のものが買えますし、置き場所に困らないコンパクトなものも増えてきました。

 それならば、手軽に購入に踏みきれるのではないでしょうか。

 いずれにせよ、ご自身のペースに合わせて、無理のない範囲で取り組むことが大切です。

あせらず無理をせず
ゆっくり続けるのが重要

 最初は5分だけでも構いません。

 焦らず、ゆっくりやっていきましょう。

 もし、頭や胸が痛くなったり、冷や汗や脱力感が出たり、「おかしいな…」と体に異変を感じることがあったら、すぐに運動をやめて医師に相談してください。