ユニクロが90年代後半以降地方のチェーン店からグローバルブランドへと飛躍を遂げるきっかけも、フリースというアイコン商品、アメリカの製作会社を使ったTVCMキャンペーン、そして初の東京(原宿)出店という大きな力が結集したことが原動力となったことは間違いないでしょう。
大きなムーブメントを作るにはこのように3つの力が高い次元で結集することが不可欠なのです。
ところが、実際にはこの3つの戦略軸は、違った組織で担当していることがほとんどです。それゆえ力を結集することが難しい。
それぞれ独自で目標を作って進んでしまわないように、あらかじめ共通の目標を作り、それを個々の戦略に落とし込み、いつでも互いに進捗をチェックできるような仕組みを作ることで、3つの力を効率的に成果につなげることができます。
バラバラに見える施策が
売り上げで一本に繋がる理由
3つの力はたとえ違う部署が行っていても、目標は同じ「売上」です。ただ売上の捉え方が全く違うのです。だから、一見全く違うことをやっているように思えます。
商品軸では「売上=商品1+商品2+商品3…」と捉えています。
集客軸では「売上=新客売上+既存客売上」で達成を目指します。
販売軸では「売上=客数×客単価」で考えます。
同じ売上を3つの違った側面で捉え、別々のアプローチで力を出すからこそ、大きなパワーが生まれるのです。これは大きなメリットであり、最大限に生かすべきだとわかります。
さらに実際の現場ではこれらが複雑に絡み合って売上を作っています。全く別のアプローチをしてもそれぞれは密接に関係し合っているのです。

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この図は単純化していますが、実際の現場では3つの力がいろいろ絡み合って売上につながっていることがよくわかると思います。