大メディアに頼らなくても
モノは売ることができる

 PRがうまくいっていないという場合たいてい、みんなのランプがそれぞれまだ1つか2つしかついてない状態、ということが多いのだ。

 今では、著者や編集者から「そんなにメディアに出る必要ありますか?」「テレビはいいけど、ラジオに出る必要ありますか?」という質問を受けたときは、この「3つのランプ点灯の法則」を話すようになった。

 すると、「たしかに、自分自身がモノを購入しよう、と思うときもそうだな」と、自分の経験と重ねて深く納得してもらえる。そして、イメージができたことで、「よし、ランプを3つ点灯させよう!」とやる気になってもらえるのだ。

 面白いのは、ランプを点灯させるには、大きなメディアである必要はないということだ。

 友だちからの一言。フリーペーパーでの紹介記事。電車に乗っていたときに目の前に座っていた人が読んでいた。そんなきっかけでも、テレビで知ったときと同様に、ちゃんとランプ1つが点灯するのだ。

 もどかしいのは、テレビなど影響力のある大きなメディアで紹介されたとしても、1人ひとりの人のもとで点灯するランプは1つだということだ。

 たくさんの人たちのランプを光らせることができても、1つのメディアによって光るのは、それぞれの人が持っている3つのランプのうちの1つだけ。一気に3つを光らせることはできないのだ。

 ほとんどの人たちは、ここでPRすることをやめてしまう。けれど僕は諦めずに、残りの2つが点灯することを目指して、コツコツPRを続けるのだ。

消費者の心だけでなく
発信者のスイッチも押しにいく

 僕がイメージしているのは、本を購入する読者だけでなく、メディアの人たちの胸にも「3つのランプ」があるということだ。本や著者をメディアで取り上げてもらうためには、この「3つのランプ」を点灯させる必要があるのだ。

 たとえば、情報番組のディレクターさんの「3つのランプ」を点灯させるにはどうすればいいのかを考えてみる。