笑顔で向き合う男女写真はイメージです Photo:PIXTA

なんとなくパートナーとの会話が減った、ふとしたことでぎくしゃくする――そんなときに関係を立て直してくれるのは、大げさな話し合いや特別なイベントではない。心理学の視点から、パートナーシップを見直すヒントを紹介する。※本稿は、内藤誼人『くよくよしたら手を洗おう。』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

スキンシップの“効能”は
ホルモン分析で実証済み

 なんとなくやる気が出ないとき、実は「セックス」も立派な気分転換になります。

 パートナーとのスキンシップや性的な交流は、単なる快楽だけでなく、ホルモンの分泌や心理状態に前向きな変化をもたらすことがわかっているのです。

 米国ジョージア州立大学の心理学者、ジェームズ・ダブスは、性行為の前後での唾液(だえき)中のテストステロン濃度を測定しました。すると、セックス後には、男女ともにテストステロン値が上昇し、心身の活力が高まる傾向が見られたのです。

 男性ホルモンの一種であるテストステロンには、やる気や決断力、自信などを後押しする作用があり、女性の健康や気分の安定にも大切な役割を果たしています。

 さらに、セックスによって愛情ホルモンと言われるオキシトシンや、快楽ホルモンのエンドルフィンなどの分泌も促され、リラックス効果や幸福感もアップ。セックスは、心にも体にもいいことずくめなのです。

 また、セルフプレジャーでも、テストステロンやエンドルフィンなどの“元気ホルモン”は分泌されます。心の緊張をゆるめ、気分をリセットする効果が期待できます。