マンションは「玄関」が5割前後
戸建てはどこから侵入が多い?

 続いて、泥棒がどこから侵入しているのか、全国のデータ「侵入窃盗の侵入口(警察庁2024)」を見てみよう。

 戸建ての場合は、「窓」が52.9 %、「表出入口(玄関)」が22%を占めている。一方、共同住宅(3階建以下)では「表出入口(玄関)」が47.6%、「窓」が38.4%、共同住宅(4階建以上)では「表出入口(玄関)」が61.2%、「窓」が25.7%となっている。

 戸建て住宅は、共同住宅に比べて建物が低く窓が多い傾向があるため、窓から侵入されるケースが多くなる。共同住宅は、階数が高くなると窓までよじ登るのが難しくなるので、玄関からの侵入が多くなると考えられる。

「いずれも、『窓』と『玄関』を合わせると75〜85%を占め、非常に高い割合となっています。つまり、防犯対策では、窓と玄関を重点的に行うのが効果的だということです。もちろん、先ほど触れた無施錠に気をつけるのもポイントです。特に、マンションで1階エントランスにオートロックが付いている場合、高層階だと自宅の鍵を締めない方が戸建てと比べて多くなります。オートロックは決して万能ではありません。自宅の玄関ドアの施錠は、しっかり行うようにしましょう」

「泥棒」を無意識に呼び寄せている家の死角、空き巣だけじゃない!意外な侵入手口とは【警察官が解説】「玄関ドアこじ開け」被害の様子(写真提供:愛知県警察)
「泥棒」を無意識に呼び寄せている家の死角、空き巣だけじゃない!意外な侵入手口とは【警察官が解説】「窓ガラスを割って侵入」被害の様子(写真提供/愛知県警察)