この第2世代となるGT-Rに搭載されたエンジンは、RB26DETTという名の2.6リットルツインターボでした。2リットル時代と大きく異なるのは、駆動方式が4WDになったこと。2.6リットルツインターボエンジンは280馬力(ネット)という大パワーを持ち、そのパワーを生かすには2WDでは難しかったからに他なりません。さらに、4輪に効率良くパワーを伝えられるアテーサという4WD制御システムを日産が開発していたのも大きな理由です。なお、サスペンションは4輪マルチリンクになりました。

 2.6リットルツインターボエンジンを搭載するスカイラインGT-Rはその後、2回のフルモデルチェンジを経て計3モデルが生産されました。R32の後継であるR33は「サンサン」、その後継のR34は「サンヨン」の愛称もあります。

 この時代のスカイラインは、2ドアも4ドアもホイールベースが統一されています。そのため2ドアのスポーツ性を求めると、4ドアの居住性がダウンするというジレンマがありました。GT-Rもスカイラインをベースにしているので、同様にベース車のホイールベースに準じて作られています。

 R32 GT-Rのホイールベースは2615mmでキビキビした走りが可能だったのですが、ベース車のスカイライン、特に4ドアセダンは短いホイールベースのため室内空間がタイトでした。そこでR33ではホイールベースを一気に105mmも延長し、室内空間のアップを図りました。

 すると確かに室内空間は広くなったものの、スカイラインらしいスポーツ性はスポイルされてしまいました。そこでR34では、ホイールベースを55mm短縮します。この思い切った手法により、R34は再びキビキビした走りを取り戻します。

 しかしR34 GT-Rは2002年に生産終了。要因は平成12年排ガス規制への対応が難しいことでした。第2世代の販売実績を振り返ると、R32スカイラインの販売台数は4万1692台、R33は1万6422台、R34は1万1369台を記録しています。

R32-02R32 Photo:NISSAN 
R33R33 Photo:NISSAN 
1999_GT-R_BNR34_front-source1999_GT-R_BNR34 Photo:NISSAN