フィンランドの人々は
サウナとコーヒーが好き
もちろん仕事の時間以外にも、フィンランド人はコーヒーをたくさん飲みます。コーヒー大国というお国柄を物語る言葉はサウナと同じように数えきれないほど。
例えば、日本で「お茶をする」と言いますが、フィンランドでは「コーヒーする」(käydä kahvillaまたはkahvitella)と言います。そして、誕生日祝いのコーヒー、投票後のコーヒー、スポーツなどでフィンランドのチームや選手がメダルを獲得した祝いのコーヒー、卒業祝いのコーヒー、モーニングコーヒーなどといったコーヒーにまつわる言葉がたくさんあり、何かがあったらとりあえずみんなでコーヒーを飲もう!となります。
このように、コーヒーブレイクやコーヒーをきっかけに人が集まることはフィンランド文化に深く根付いていますが、おそらくこの「人が集まる」ことがポイントだと思います。少しシャイなフィンランド人にとって、コーヒーはコミュニケーションツールです(もう1つはサウナです)。
フィンランド人は特に知らない人に話しかけるのはとても苦手で、そしてスモールトーク、いわゆる世間話は得意ではないのですが、コーヒーを飲みながらなら問題ないのです。
日本でもスウェーデン語の「fika(フィーカ)」という言葉を近年耳にします。フィーカとは家族や友人、職場の仲間と交流しながらコーヒーと一緒に甘いお菓子を楽しむ時間のことですが、このフィーカをフィンランド語では「pullakahvit(プッラカハヴィ)」と呼びます。シナモンロールなどプッラとコーヒーを誰かと一緒に楽しむことを意味する言葉です。
日本人はイベント化がとても上手で、海外のカフェ文化を積極的に取り入れる風土もあるので、近年日本では問題になっている、若い人の選挙の投票率を楽しくおいしく上げるツールとして「投票後のコーヒー」を楽しむフィンランドの習慣を取り入れたら面白いのではと思っています。
