しかも、50%しか回復できていない状態で仕事に行けば、作業効率が下がり仕事の質も落ちてしまいかねません。実際、私たちはドイツの人たちより長く働きながら、生産性は低いという結果となってしまっています。かといって仕事の質が落ちないように必死になって働けば、疲労はさらに蓄積されていくでしょう。私たちの消耗は進むばかりです。

日本人が「いつも疲れている」根本理由同書より転載
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疲労の反対語は
休養ではなく◯◯

 現在の休養のサイクルが不十分とするなら、私たちはどうすればよいでしょうか。

 私は、休養のサイクルに、もう1つの要素を加えたいと考えています。

 それは何でしょうか?みなさんも考えてみてください。

 私は、セミナーなどでよく受講者のかたたちにこんなふうに質問します。

「疲労の対義語、反対語は何だと思いますか?」

 すると、「休養ですか?」と答える人がほとんどです。

 しかし、残念ながら休養ではありません。

 活動→疲労→休養のサイクルを、スマホの充電池にたとえてみましょう。

 活動し、疲労することで電池の残量は減りますが、休養することで充電し、再び活動できるようになります。休養によって100%フル充電状態に戻れば、これで何も問題ありません。