90歳代でも元気な人には、高強度トレーニングで80%1RMを8回行えます(編集部注/1RMとは、ギリギリ1回だけ上げられる重量のこと。つまり、80%1RMを8回行うとは、100キロを1回上げられる人の場合、80キロを8回上げる)。
筋力のない虚弱な超高齢者には中強度トレーニングなら40〜50%1RMを8回行いますが、低強度トレーニングでは20〜30%1RMの負荷で10〜15回を繰り返すことで筋力が増強できます。
これらの筋肉増強とバランス、柔軟性と体力増強を50分以内に楽しく計画してくれるのが、セラピストやインストラクターの仕事になります。プログラムが終わった時に、疲れたけど、気持ちいいとか、楽しかったと感じないプログラムではダメです。
サコーメソッドのプログラムを実践できるセラピストやインストラクターは、筋力のない高齢者の筋力増強には、9カ所の抗重力筋と4カ所の上半身の筋肉群に対する、中強度か低強度の運動を8〜10種類作成し、1セット8〜15回として、週2〜3回で8週間のプログラムで導入します。
維持する目的では、週1回の継続でよいと思います。週1回で導入した場合は、3〜6ヵ月で明らかな筋肉増強効果が実感できますので、楽しみに継続してください。
最大心拍数を測れば
自分に最適な負荷がわかる
筋肉トレーニング中に大切なことは有酸素運動を行うことです。有酸素運動は5分以上を継続することが基本です。一般的には、歩行、速足、ジョギング、トレッドミル、エアロバイク、エルゴメーター、プレステップなどを行います。
サコーメソッドのプログラムでは、筋力とバランスを鍛えて、ストレッチで関節可動域を整える総合プログラムを、途中で水分をとりながら40〜50分間継続して行います。
この総合プログラムを行うこと自体が、体力を増強する良好な有酸素運動トレーニングになります。もちろん、元気が有り余った時は、トレーニング帰りに、2〜7kmほど速歩やジョギングをすると、さらに有効です。
その際に大切な指標は、最大心拍数です。