
「やりたいことが見えてこない」そんな悩みを抱える人は、全体像を整理できていない可能性がある。企業支援の現場で実績を積んだコンサルタント・高橋輝行氏も、新人時代は後先考えずに仕事に着手していた過去があるという。場当たり的な仕事から脱却するために必要な考え方とは?※本稿は、高橋輝行『結果を出すコンサルだけが知っている 「伝わらない」がなくなる話し方の順番』(あさ出版)の一部を抜粋・編集したものです。
「やりたいこと」の全体像が
見えていない人の共通点
私がコンサルティング会社に入社し、先輩からある企業の事業成長を検討するための調査を依頼されました。
私は、その企業や業界を取り巻く状況など知らなかったので、とりあえず関連する書籍を買い込んでインプットしていました。
その状況を見ていた先輩から、
「調べる前に、何を調べるべきか整理している?」
と聞かれました。
私は「何を調べていいか分からないので、知識のインプットから始めています」
と答えると、
「それじゃ、いつまでたっても終わらないよ」
と言われました。
そして、
「優れたコンサルタントは、やることを決めたら、走り出す前にまず『考える要素』と『優先順位』を先に考えて、やることの全体像を整理するものだよ」
とアドバイスしてくれました。
当時の私は、後先考えず、とりあえず頭に浮かんだことをしてしまっていました。
それだと、考えるべきことが漏れたり、色々な方向に考えが飛んだり、同じことを考え続けてしまうといったことが起こり、いつまでたってもゴールに近づくことができません。