共働き世帯は中学受験と相性が悪い?
成否を分けるのは塾の選び方
わたしたち大人は、子どもが自ら勉強に取り組めるよう、間接的な働きかけをするしかないのである。だから、「親にやらされている受験勉強」である場合、その子どもの成績の伸長はなかなか望めない。自ら教わり、自ら育つという自立的な学習姿勢を持つ子どもたちはたくさんの知識を吸収できる「器」を備えているように感じる。
さて、中学受験が「二人三脚」であるという見方を「半分正解」とした。それならば、共働き世帯と中学受験の相性は悪いと見るべきなのだろうか。
下の図表を見てみよう。近年は専業主婦世帯の占める割合が激減していて、共働き世帯の割合が急激に高くなっている。
1980年と2020年を見ると、この40年で共働き世帯の両世帯に占める割合が倍増していることが分かる。令和の時代は、共働き世帯が「標準」なのである。
男女共同参画社会が実現しつつあるというポジティブな見方ができる一方、ひょっとするとこの物価高騰の中、生活を営むためにダブルインカムにならざるを得ないという側面だってあるかもしれない。
それでは、共働き世帯と中学受験は果たして相容れないものなのか。
わたしは、どういう位置づけの塾をわが子に選択するかが、その成否を分けると考えている。
つまり、共働き世帯でなかなかわが子の勉強にタッチできないというのを前提にしたシステムを講じている塾を選ぶのがよいということである。その反対に、家庭学習を前提にした塾は共働き世帯とは相性がよくないといってよいだろう。