SNSの発達は
“気持ち”を忙しくさせた
まず私は、SNSの発達が女性の忙しさを加速させていると考えます。
楽しい動画や美しい写真、そして知らなかった便利情報を教えてくれるSNSは、もはや私たちの生活に欠かせないツール。もちろん私も大好きで、「今、1時間だけ自由に過ごしていいなら何をする?」と聞かれたら、「とりあえずTikTokをダラダラと見た~い」と答えると思います(笑)。
それぐらい、私たちの日常に面白さを与えてくれるSNSですが、キラキラした投稿を眺めているうちに、知らない間に自分と比べてしまう面も出てきます。
インテリア系の投稿や動画なら「うちはこんなにおしゃれじゃないな」、「もっと丁寧に掃除しなきゃ」と焦ったり、ファッション系インフルエンサーの情報を見ては、「もっと見栄えのする服を買ったほうがいいのかな?」と思ったり。
私は現在50代ですが、もちろん20代の頃にSNSはありませんでした。
情報量が少ない分、暮らしの中で不便だったこともありましたが、SNSが発達している今のほうが、「忙しい」「時間がない」と感じる場面が増えたような気がしています。
SNSは自分以外の人の情報がドッとなだれ込んでくる分、自分と他者を比較しやすくなり、気持ちだけが騒がしくなってしまうんですよね。
もちろん、「見るな」とは言いません。とはいえ、空いた時間に人のキラキラ生活を覗いて、心をざわざわさせるのは本末転倒です。
忙しいのにあれもこれも
予定を詰めていないか?
そしてもうひとつ、私たちの生活を慌ただしくさせている原因になっているのは、オンライン講座などの充実ぶりです。今や、ありとあらゆる学びや趣味がオンラインで受講できる時代になりました。移動時間や移動費も浮くし、日本全国どこに住んでいても手軽に習い事やスキルアップのための勉強が可能になったのはありがた
いことです。
その一方で、受ける必要のないオンライン講座まで受けている、なんてことはありませんか?
大事なのは「忙しい」、「時間がない」と思わせているものの正体と、自分の心のメカニズムを知り、「自由に使える時間ができたら、何に使うのか?」をイメージすることです。
最初にお話ししたように、私たちには1日24時間しかありません。