その中から、睡眠や食事など生きるために必要な時間を除くと、活動できる時間はさらに限られてきます。この活動できる時間をどう使うのかは、人それぞれ。

 自分の中で「やること」、「やらないこと」の取捨選択がきちんとできるようになれば、SNSだって本当に楽しいエンタメに。人の投稿に気持ちをかき乱されることもなくなりますし、「あれもしなきゃ」、「これも」と無駄に予定を詰め込むこともなくなります。

 もちろん、自由時間の中で「もう少し寝たいな」、「横になりたいな」と思ったら、寝ていいんです。学びたい人は何を学びたいのか、リラックスしたい人はどうくつろぎたいのか?

 あなた自身が「本当にやりたいこと」への解像度を上げていくことが、時間に追われない自分に生まれ変わるポイントになります。

提出物を溜めない解決策は
「もらったらすぐやる」

 整理・収納についてのアドバイスをしている中で、こんな質問をいただいたことがあります。

「子どもが学校から持ち帰り、親が確認して学校へ戻す提出物ってありますよね。もらった時は『まだ先だわ』と思っているんですが、いつも気づいたら期限がギリギリになっちゃって……。

 時間があるはずなのになくなっている。

 あのドタバタな状況って、どうしたら解消できるんでしょう?」

 子育て奮闘中の方はもちろん、お子さんと暮らしていなくても、学校を「会社」や「クライアント先」に置き換えると、「わかる!」、「あんなにあった時間、どこに消えた!?」と、納得される方はいるのではないでしょうか。

 私はこれを、「あるはずなのになくなった時間」と呼んでいます。

 実は正体は、「名もなき家事(タスク)」の変化形。

 それでは、どうすれば自分の時間を失わないでいられるのでしょうか。

 締め切り、提出物などを溜めない一番の解決策は「もらったらすぐやる」こと。

 皆さん、「なんだそんな簡単なこと?」と思われるでしょう。
そう、ひたすらシンプルなんです。

 人は「時間がある」からこそ、タスクを後回しにしがち。

 しかし後回しにしたタスクはどんどん積み重なり、次第にその存在自体が、脳を疲れさせる=忙しいと感じさせる→時間がなくなる、わけなのです。

 たとえばお子さんの提出物の場合は、あらかじめ自分の中で仕組み化しましょう。