部長が忙しいからこの時間で設定したのに、どういうつもりなのか?新人は当然のことをしたと思っているのです。では部長に変更を連絡するのは誰の仕事なのか?新人は勝手な変更を謝るべきとは全く思っていないのでしょうね。結局、私が部長に変更を伝えました。謝りながら。

 上司や先輩に相談せず、勝手に時間変更するのも驚きですが、就業時間の考え方が自分本位です。部長は渋々、納得してくれましたが、面談時間は切り上げなくてはなりませんでした」

忙しそうな上司に遠慮?
確認することが信頼の近道

 こういったことはOJTで教える内容なのか、それとも基本事項なのか。もう一度しっかりと新人に伝えてほしいということで、私はその役回りを引き受けることになりました。

 早速その新人に、私から次のようなことを伝えました。

「自分なりに配慮したつもりというのはわかりました。2点お伝えします。1点目。多くの人が関わる事項については独断で動くのはよくありません。特に取引先とのこと、上司とのことについては、確認が必要です。2点目。就業開始時間の考え方は、家を出る時間ではありませんので、いくら通常と違うといっても、開始時間を日々変えることはできません。これらのことは基本事項として研修で押さえておくべきでしたが、伝えきれていなかったようなので、これでお伝えできましたね。特に新人のときはマメに私に確認してください。忙しそうなときもめげずにお願いします」

 それを聞いて、新人は神妙な顔をしていました。

 また、E子さんからはこんな別の相談もありました。

「新人はとにかく私用電話をします。自分のデスクで私用電話をするのは緊急の場合以外は控えるようにと、新人研修でも教えています。これは基本事項だと思っていたのですが。

 あるとき、どうも親と電話をしているような話し方だったので、『私用電話は外でね』と言ったら、『あ、すみません。親はラインができないので急いでいるようだったから、つい電話に出てしまいました』と言うのです。

『スマホに出てもいいけれど、話すのは部屋の外にしてくださいね』と念押しして伝えました。でも小うるさい先輩と思われていないか、ちょっと心配です」