1つで構わないので、嘘をついて矛盾した部分を引き出し、揺さぶる。まず、話をしながら罪悪感を抱いてもらうことはかなり大事です。

 素直に話してくれる人には罪悪感を抱かせる必要もないのですが、嘘をついている感じがある人に対しては、小さなことで構わないので、事前に証拠を押さえておいて、あえて嘘をつかせるというのも1つのテクニックです。

 セクハラなど、主観的な場合、たとえば証人がひとりしかいない時は、必ず複数名の証言を取るようにしましょう。

目撃者が複数人いるのなら
「陳述書」を作ろう

パワハラが記憶にないと言われた時の切り返し
 

 パワハラの場合は、目撃者が数人いるパターンが多いです。目撃証言を最低でも2〜3人、もう少し取れそうなら3〜4人から取って、証拠として書面を作りましょう。これが「陳述書」です。


「全く覚えてない」と言われても、会社側がヒアリングした状況では、少なくとも4〜5名はパワハラの現場を見ています。


 ここで必要なら、証言者の許可を取って名前を出すこともあります。


「●●さんと■■さんと、▲▲さんと、××さんが同じように、同じ日付であなたがこういうことを言ったと覚えているのですが、どうしてなんでしょうか」


「そんなこと言ってないというなら、証言した人たちが全員集団催眠にかかっている状態でしょうか。もしくは、みんなであなたのことをハメようとしているっていうことなんですかね」


 冗談のような話ですが、こんなふうに言うこともあります。


「それって相当あなたが恨まれてるか、本当に集団催眠しか考えられませんが、一般論として集団催眠の可能性は低いですよね。だったら、恨まれている可能性があるけど、そんなに恨まれるようなことをした覚えがありますか」


「そうじゃないと、みなさんこんなこと言わないんじゃないでしょうか」