不安になりやすい人が今すぐ「副交感神経」を優位にする簡単な方法
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【精神科医が教える】「え、それだけ?」不安が消える意外な方法Photo: Adobe Stock

不安を「自律神経」の観点から考える

今日は、「自律神経」の観点から「不安」という症状を捉えてみたいと思います。

ちょっと前にも取り上げましたが、あらためて説明すると自律神経とは、簡単に言えば、私たちが意識しなくても働いている神経系のことで、内臓や血圧などをコントロールしています。いちいち自分で「血圧を上げよう」などと考えなくても機能しているわけです。

このように、無意識のうちに体をコントロールしているのが自律神経です。

2種類の自律神経:
「交感神経」と「副交感神経」

自律神経は大きく分けて、「交感神経」と「副交感神経」​の2種類あります

交感神経は、緊張したり活動したりする時に働く神経です。物事に取り組んだり、敵から逃げたり、獲物を追いかけたりするなど、何かしら活動する時に働きます。頭を覚醒させ、体を活動的にし、血圧を上げ、脈拍や呼吸を速くする状態になります。

副交感神経は、リラックスした時に働く神経です。体をリラックスさせるため、交感神経とは逆の状態になります。リラックスして眠気が出てきたり、少しぼーっとしてゆったりした気分になったりします。

不安な時、体は「交感神経」が優位

不安になっている時というのは、ある意味、実際の状況とは関係なく「交感神経」が優位になっている状態と言えます。

緊張したり不安になったりするのは、「何か良くないことが起きるかもしれない」「今すぐ集中しなければいけないかもしれない」という時に起きる現象です。ですから、不安になりやすい人というのは、交感神経が優位になりやすい傾向がある、という言い方ができると思います。

対策は「副交感神経」を優位にすること

そうであるならば、逆の働きをする「副交感神経」を優位にする、つまりリラックスする方向へ導く行動を取ることによって、不安が和らぐのではないかと考えられます。

では、具体的にどうすれば副交感神経を優位にできるのでしょうか?