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社会の変化により、理系人材が脚光を浴びている。そこで特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#14では、国立大学4校(東京農工大学、東京海洋大学、電気通信大学、名古屋工業大学)、東京理工系4大学(工学院大学、芝浦工業大学、東京電機大学、東京都市大学)、東京農業大学、豊田工業大学への中高一貫校・合格率ランキングを作成した。各大学の合格者数内訳に加えて、早慶理系学部への合格率など詳細データも完全公開する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
就職力が強い理系10大学への
合格率が高い中高一貫校は?
理系就職を目指す場合、選択肢は総合大学に限らない。有名企業への就職において、早慶(早稲田大学、慶應義塾大学)と同等以上の内定率を誇る名門理系大学があるからだ。
では、名門理系大学に多くの生徒が合格している中高一貫校はどこか。
今回は特別に大学通信の協力を得て、国立大学4校(東京農工大学、東京海洋大学、電気通信大学、名古屋工業大学)、東京理工系4大学(工学院大学、芝浦工業大学、東京電機大学、東京都市大学)、東京農業大学、豊田工業大学への合格率が高い中高一貫校をランキングした。また、理系10大学の合格者数の内訳や、参考データとして「早稲田+慶應」理系学部合格者数や合格率も掲載する。
詳しくは次ページで解説するが、ランキング上位18位までは延べ合格者数で50%以上が理系10大学に合格。中学入試における中堅上位校が目立つが、日能研偏差値が50前後の学校も数多くランクインしている。中学入学時の学力が平均レベルでも、コツコツ努力を続ければ理系10大学を十分に狙えるといえるだろう。
また、特徴的なのは早慶上理(早慶+上智大学、東京理科大学)やMARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の現役実進学率のランキングと顔触れが大きく異なることだ。これは女子校が早慶やMARCHへの志向が強いのに対して、理系10大学は共学や男子校から多くの合格者が出ているからである。合格率は現役と既卒者の合計で算出しており、進学者データではないが、各校の理系志向を見るという意味で志望校選びの参考になるはずだ。
「ものづくり現場の人手不足」は深刻であり、従来は文系採用が多かった職種でもAIの導入やデータ活用が進む。就職に強く、高年収も狙いやすい理系学部の人気は今後も底堅く推移するとみられる。わが子に理系の道を与えたい家庭はぜひチェックしてほしい。







