わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版#19Photo:Pavel Muravev/gettyimages

「入り口」である中学入学時の難易度と比較して、「出口」である大学合格実績がいい“お得”な学校はどこか。そんな「レバレッジ」が利く中高一貫校をあぶり出す独自ランキングの最新年版を作成した。特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#19では、東海圏や東日本・中国・四国・九州など広範なエリアの中高一貫校を対象に、入りやすいのに難関大学が狙える学校30校を紹介していこう。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

“レバレッジ”の利く中高一貫校は?
入りやすいのに難関大が狙える

 中学入試の難易度はさほど高くないが、上位大学の合格実績が多く、成績の伸びが期待できる「レバレッジ」の利く中高一貫校はどこか――。

 そんな“お得な”学校を探すため、ダイヤモンド編集部では毎年中高一貫校「レバレッジ度ランキング」を作成している。今回は、その最新年版となる2025年のランキングをお届けしよう。

 具体的には、大学通信の協力の下、各学校の25年の大学合格実績を調べ、その合格者数を基に各大学の偏差値を加重平均することで「卒業時偏差値」を算定。これを、その学校の「中学入学時偏差値」と比較した。

 ただし、25年に卒業した生徒が入学した6年前(19年)の中学入学時偏差値と単純比較すると、その時点から偏差値が上昇した学校もあり、現在の偏差値水準から見るとお得ではない可能性もある。今も偏差値がインフレしていない、あるいは偏差値の上昇以上により高い合格実績が期待できるような、隠れた高レバレッジ校を探す方がより好ましい。そこで、中学入学時偏差値(19年)から回帰分析によって算出した卒業時偏差値を予測するモデルに、現在の26年の中学入学時偏差値を当てはめ、現在の水準から期待される卒業時偏差値の理論値を算出。これと実際の卒業時偏差値との差を“伸びしろ”としての「レバレッジ度」とし、エリアと中学入学時の偏差値帯ごとにランキングを作成した。詳細は次ページの表の見方を確認してほしい。

 レバレッジ度の高い学校は毎年の偏差値や合格実績によって変わり得る。ただし、実際は上位の“常連校”が存在するほか、上位の中には「面倒見のいい」学校や、教育力は高いのに発信力が控えめな伝統校も多く存在しており、傾向をつかむには有用だ。

 今回は首都圏・関西圏以外の広範なエリアを対象としたランキングをお届けする。東海圏を中心に、東日本から中国・四国・九州まで、偏差値帯別に計30校のランキングを紹介する。

 中堅校の4位には岡山白陵がランクイン。東京大学の5人合格を筆頭に、主要な14国立大学に16人が合格するなど、高い実績を残した。また、トップとなった学校は中学の入学時偏差値が36ながら、京都大学をはじめ14国立大に10人が合格したほか、関関同立には延べ80人が合格。こちらも確かな合格力を見せつけた。

 早速次ページでランキングの詳細を見ていこう。