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医学部入学は狭き門だ。医学部のある大学の付属校は内部進学でこの門をくぐる貴重なルートを持つ。医学部はエスカレーター校全体のブランドを光らせるが、医学部を持つ学校法人は今、ある危機に直面している。危機の正体とは？特集『エスカレーター校 クライシス』（全15回予定）の＃8では、医学部を持つ慶應義塾、獨協学園、帝京大学、東邦大学、日本大学、近畿大学、久留米大学、福岡大学について、偏差値など表の情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。（ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美）
獨協付属校は内部進学ルート強化も
医学部を持つ学校法人に迫る危機
慶應義塾、獨協学園、帝京大学、東邦大学、日本大学、近畿大学、久留米大学、福岡大学。この8学校法人はいずれも医学部のある私立エスカレーター校を運営している。内部推薦がない久留米大を除き、医学部への内部進学ルートのある付属校を持つ。
内部推薦枠はごくわずかだったりもするが、一般入試における医学部の受験難度が極めて高いだけに、貴重なルートとなる。獨協中学・高等学校と獨協埼玉中学高等学校では獨協医科大学への内部推薦枠が近年新設され、このルートが強化された。医学部を目指す者にとって狙い目の中高になったわけだ。
医学部はエスカレーター校全体のブランドを光らせ、ヘルスケアを学問分野に抱えることにより研究に幅が生まれ、論文の投稿や引用される数も増える。アカデミアの世界で注目されやすいし、世界的な大学ランキングなどでも高く評価されやすい。私立大学の雄である早稲田大学をもってしても、医学部を持つことが長年の悲願だ。
しかしながら、医学部を持つ学校法人は今、ある危機に直面している。
次ページでは、医学部を持つ慶應義塾、獨協学園、帝京大、東邦大、日本大、近畿大、久留米大、福岡大について、ダイヤモンド編集部が独自に作成した「裏・成績表」を大公開する。偏差値など表の情報からは分からない六つの指標で評価したものだ。彼らが直面する危機の正体とは何なのか。
