心に余裕がないと、どうしてもイライラしてしまいます。

 また、付き合いが長くなればなるほど、パートナーに甘えの感情も出てきます。本来、一番理解してほしい相手だからこそ、要求も多くなってきます。

相手の足りないところではなく
してもらったことに感謝を伝える

 そうなると、

「家が片付かないのは、家事の手際が悪いあなたに問題がある」

「こんなに私が働かなければならないのは、あなたに経済力がないからだ」

「デートの時間も満足に取れないのは、あなたの仕事の要領が悪いからだ」

 など、自分にとっての不都合を相手のせいにする他責が起こりやすくなります

 他責に他責で対応していたら、破綻は当然のなりゆきです。別れることも1つの選択肢ですが、せっかくご縁があってカップルになった相手ですから、愛想を尽かす前に、自らが他責思考をしないお手本になってみましょう。

 手本となることを難しく考える必要はありません。

 まずは相手に「ありがとう」を伝えればいいのです。

 相手の足りないところではなく、してもらったことに感謝を伝えてください

『何でもまわりのせいにする人たち』『何でもまわりのせいにする人たち』(小日向るり子、フォレスト出版)

「お風呂を洗ってくれてありがとう」

「ゴミを捨ててくれてありがとう」

「お迎えに行ってくれてありがとう」

 など、お互いが役割分担として決めていることでも、「ありがとう」と伝えることで、相手も「ありがとう」を伝えてくれるようになってきます

 言葉で伝えづらかったら、仕事の休み時間に「今朝はゴミ出しありがとう」とひと言、メールやLINEで送信するだけでも、相手の心は安らぐものです。

 感謝を伝えることが互いに習慣づいてくると、相手を責める気持ちが起きなくなってきます。

 それは、ないものへの不満よりも、あることへの感謝の心のほうがずっと大きくて、そちらのほうが幸せを感じることに気づくからです。