「お裾分けラーニング」からはじめよう

 さらに、「結果を出すことが何より大事。学ぶのは二の次でいい」という空気が蔓延し、学んでいることを大っぴらに口にできない組織では、「学ばない文化」が急速に醸成されていきます。当然ながら、そこに所属するメンバーたちは、学びをますます覆い隠し、学びからますます遠ざかってしまう。

「学びたいのに学べない……」と悩んでいる人たちのなかには、こんなふうに環境的に抑圧されてしまっているケースも相当数あるでしょう。

 その悪循環を断ち切るには、まず、組織の上位者が「学びをやめない生き方」を自ら体現し、その姿を積極的に見せていくしかありません。

「じつはいま、こんなことを学んでいて……」
「週末にこんな本を読んだんだけど……」
「昨日、息子からこんな動画を教えてもらって……」

 そんな「学びのお裾分けカルチャー」が、みなさんの組織・チームにはあるでしょうか?

 組織・チーム全体が、「学びの秘匿化」にハマり込んでいないでしょうか?

『学びをやめない生き方入門』は、「個人の学び」を扱った本であると同時に、組織内に「学びの輪」を広げていくためのツールとしても設計されています。「学べていない自分」「学べていない組織」が一歩を踏み出すためのきっかけになるでしょう。