特に公教育に合わない子、縛り付けられるのが苦手な子、世の中とちょっとずれている子、何かに夢中になれる子には向いている学校です。麻布に入って伸びるタイプの子は確実にいます。
なんとなくやんちゃなイメージがあり、真面目な子には向かないと思われるかもしれませんが、自由な校風は意外と真面目な生徒も過ごしやすいという面があります。「自分でやるべきことをやれる子」にとっては、無駄に厳しくされる必要がなく、その分のびのびと個性を伸ばせる場所だといえます。
個性が強くないが真面目な子、個性が強い子、どちらのタイプの子にも居場所がある。300人の生徒がいれば300通りの個性を認めてくれるのが、麻布のよさです。中学、高校の過ごし方をコスパ・タイパで測らない価値観を持っている人にとっては、以前と変わらず魅力的な学校でしょう。
こういう時代だからこそ、麻布のような個性を持った「私学らしい私学」が変わらずいてほしいです。
巣鴨中学校・高等学校
麻布の対極、男子校らしい男子校
巣鴨は麻布とは対極の校風といっていいかもしれません。「厳格さ」を重視する学校です。
武道が必須であり、1月の早朝寒稽古、登山、水泳学校、勉強合宿、百人一首大会、大菩薩峠強歩大会(30キロを夜通し歩く)など、昭和の香りのする行事を今も大切に残しています。
最近の学校は企業経営的な側面が強く、働き方改革の影響もあり、叱らない指導、課題の少なさなどを重視する学校が増える中、子どもの可能性を伸ばしたいという大前提のもとに、昔ながらの男子校教育の伝統を守っているのです。面倒見よく、男子の反抗期を文武両面で指導熱心な先生たちが支える、本当に学校らしい学校といえます。
しかし同時に、ICT教育や国際交流も頻繁に行うなど、昭和的な厳しさと令和の新しい教育をミックスしようと奮闘している最中にあることは意外に知られていないかもしれません。
一時に比べればやや進学実績は落ち着いていますが、塾に通わなくてもよい大学受験対策を整備し、医学部の合格者は堅実に増えています。特に理系志向が強く、医学部を目指したい、頑張りたいという芯の強さがある子には向いている学校です。







