また、アルコールやカフェインには利尿作用があります。仕事のストレスをいやす晩酌や寝酒は捨てがたいものですが、夜中にトイレに起きて困っている人は、ちょっと我慢して症状が改善するかどうか確かめてみましょう。

 カフェインは膀胱(ぼうこう)を刺激する作用もあるので、夜間頻尿に悩んでいるならば、寝る前はもちろん日中もコーヒー、緑茶、紅茶などをとりすぎないよう注意しましょう。

脚のむくみが原因で
夜間頻尿になる人も多い

 脚のむくみが原因で夜間頻尿になる人も実は多くいます。脚のむくみは、加齢や運動不足によって血行が悪くなり、血管から水分が漏れ出すことで生じます。

 脚がむくんだまま横になって就寝すると、今度は細胞の隙間にたまっていた水分が、再び血管の中に戻ります。すると血中に増えてしまった水分を減らそうと、大量の尿がつくられるわけです。ですから、夜間頻尿の症状は、脚のむくみを解消すると治る場合があります。

 では、脚のむくみをとるにはどうすればよいのでしょうか。

 それは、脚の血流をよくすることがポイントです。大切なのはふくらはぎの筋肉。ふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれ、全身の血流をよくするポンプの役割を担っています。

 効果的なのは、ふくらはぎの筋肉を動かす運動で、手軽に行えるのはウォーキングです。就寝の4~5時間前までに脚のむくみを解消しておけば、夜中につくられる尿の量が減ります。

 夜11時に寝るとしたら、夕方ごろに30分程度のウォーキングや散歩をするのがいいでしょう。ふくらはぎの筋力を強める筋トレもおすすめです。鍛えれば、むくみ自体も生じにくくなります。

 こうした生活習慣の調整で改善しない場合は、過活動膀胱前立腺肥大症睡眠時無呼吸症候群などの病気の可能性があるので、医師に相談することをおすすめします。

「横向き寝」で約7割の
いびきが改善される!?

 質のよい睡眠にとって、いびきは大敵です。気道の空気の通りが悪くなることで起こるため、いびきが続くと、脳をはじめとして全身に酸素が行きわたらなくなってしまいます。