手法別、目的別に取引会社や口座を分ける

大きく負けないためには、手法別、目的別に取引会社や口座を分けることも有効です。
 たとえば、高金利通貨をロング・ポジション(円を売って高金利通貨を買っている状態)で持っていると、為替で含み損が発生してもスワップ金利(円と外貨の金利差)が毎日入ってくるので、「これはスワップ用にしちゃおう」と自分に言い訳をしてしまうことがあります。しかし、これはとても危険で、ズルズルズルズル持ち続けて含み損が拡大し、最後は資金が全部なくなるということになりかねません。

 ですから、私はFXを再スタートしたとき、ちゃんとトレード口座とスワップ口座を分けるようにしました。本の中にも書いてあるんですが、トレード口座というのは、普段自分が頻繁に取引するための口座です。実質レバレッジをだいたい10倍ぐらいにして、ストップは必ず入れます。会社選びでは、スプレッドが狭く、手数料無料は当然です。あとチャートが見やすかったり、取引システムが使いやすい、そういった条件で選んでいます。

手法別、目的別に取引会社や口座を分ける
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 一方、スワップ口座は、スワップ金利狙いで中長期、保有することを前提にしています。ですから、実質レバレッジは最高3倍までです。リーマンショックのとき、スワップ口座を実質レバレッジ5倍でやっていた人たちは全部、強制ロスカットで口座が飛んでしまいました。でも、3倍でやっていた人たちは生き残ったんです。あれだけの下げがあっても3倍ぐらいだったら生き残れるということで、3倍までをお勧めします。

 トレード口座とスワップ口座に入れる金額ですが、レバレッジが低くて金利狙いということで、スワップ口座のほうにずっとたくさんのおカネを入れます。それも長期間、預けるわけですから、いつ潰れるか分からないような会社だと困りますよね。なので、本当に信用できる会社を選んでスワップ口座をつくっています。