ハザードを駐車場で「焚く」のは、あり?

 ハザードランプは、駐車場で駐車枠を見つけて、駐車するときに点滅させることがあります。都内ではあまり見かけないのですが、地方都市だとわりとよく見かけます。ハザードランプを点滅させることで、「私はここに駐車するので少し待っていて」と告げるのが目的です。

 しかし、地下駐車場などの薄暗い場所では待機するクルマのドライバーはまぶしいですし、駐車する人も見にくくなると思います。最初に停める意思を示したら、その後は消してもいいでしょう。

 余談ですが、「ハザードを焚く」という表現を耳にすることがあります。あくまで私感ですが、焚くと言う人ほど、ハザードランプを正しく使わない傾向を感じます。

名古屋はなぜ「歩道に駐車」が当たり前だったのか

 1990年代くらいまでは、今では考えられないようなローカルルールがありました。当時、名古屋の繁華街では「歩道に駐車」が当たり前のように行われていたのです。

 名古屋をはじめ中京地区は、早くから道路整備が行き届いていたので歩道が広く設計されています。歩道に駐車する人は何を考えていたかというと、「車道に駐車するとクルマが通りにくいし渋滞も起きる。歩道を歩く人は少ないし、さほどジャマにならないだろう」というものでした。もちろんNGです。警察の指導もあり、歩道駐車はかなり減ったようです。

「しゃちほこ停め」ができてしまうワケ

 一方で、車道への駐車では交差点の角に停める行為が見られました。これを、名古屋の象徴しゃちほこの名を採って「しゃちほこ停め」と呼んだそうです。

 さらに、右折車線や左折車線から直進するクルマも多く見られました。今では減ったようですが、先述したように道路幅が広いがゆえ、容易に直進状態に戻れることが、こうした行為を助長している可能性があります。しゃちほこ停めも交差点が広いからできる行為です。

 名古屋地区では信号が変わった瞬間に右折する「早曲がり」や、右折中に後続車が先行車を追い抜く行為も見られるとのこと。こうした行為を総称して「名古屋走り」という表現も使われます。