天然の炭酸温泉よりも
自宅で入浴剤の方が効果的!

 1Lのお湯の中に250mg以上の炭酸ガスが溶けている温泉を「炭酸泉」(炭酸ガス濃度250ppm以上)と言い、炭酸ガス濃度が高ければ高いほど皮膚の血流が増え、温浴効果が高くなる研究報告もあります。

 ただ、お湯の温度が高くなるほど炭酸ガスは溶けにくく、源泉の湯温が50℃だと、20℃のお湯に比べて炭酸ガスが溶ける量は約半分になります。

 炭酸濃度が1000ppmを超える温浴効果の高い天然温泉は、日本にほんの数か所しかなく、自宅で炭酸入浴剤を使うほうが簡単に高濃度の炭酸ガス風呂に入れるのです。

 なお、固形の炭酸入浴剤(たとえば花王の「バブ」)は、完全に溶け切る前だと炭酸濃度が低いので、溶け切ってから入りましょう。発泡しているときに入浴したくなりますが、あの泡は身体に何の影響もなく、泡が消えてからのほうが炭酸ガスが溶けているので効果的です。

 炭酸ガスは、ぬるい湯のほうが溶けやすいので、湯温は38℃程度に設定して心臓あたりの高さで、のぼせない程度につかるのがベストです。

週150分の適度な運動で
脳疲労を軽減しよう

 通勤と適度なカフェインだけでも十分な運動になるのですが、専業主婦やホームワーカーには、やはり運動は必要になります。

 激しい運動は脳疲労の原因となりますが、まったく身体を動かさないのも、血流が滞ってかえって疲れが溜まっていくからです。いちばんよいのは、運動による疲労を最小限に抑えられ、疲労回復効果が長く持続する、軽めの有酸素運動です。

 1週間の合計で150分間、有酸素運動をする人が最も長生きすることがわかっており、週に3~4日、1日40分間ほどの運動時間が健康長寿とされています。運動強度は、運動中に会話を楽しめるできる程度の負荷がベストです。

 ただし、疲れているときや体調が悪いときには無理に運動しないこと。毎日、同じ運動量をこなす必要はありません。暑い時間帯は、熱中症や心筋梗塞のリスクが高いので、日中は避け、運動時には脱水症状にならないよう適宜、スポーツドリンクなどで水分補給を忘れないようにしましょう。