イメージ写真親と子の思わぬギャップに気を付けたい(写真はイメージです) Photo:PIXTA.
*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2026」の「就職活動『親子の意識のギャップ』はどうなっているのか?」を4回に分けて転載したものです。

「親が関わる最後のイベント」でもある就職活動。どう関わっていくべきなのか、悩む親は多いのではないだろうか。就職に対する意識が大きく変化する中で親子はどのような意識のギャップを抱え、就活に挑んでいるのだろうか?2人の専門家からのアドバイスを交えて親子のホンネをお届けする。(取材・文/編集部)

親が子どものサポートをする際に
大事にすべき姿勢とは?

 就活中の子どもとその親は、どのようなギャップを抱え、対応したのだろうか。親子の意識の違いについてアンケートを実施した。詳しく結果を見ていきたい。

 まずはQ1とQ2で親子の対話を調べた。共に「ときどき話し合う」が5割前後を占めたが、子の方が「よく話し合う」と感じている割合が多いことに注目したい。

「就活中の親の役割は、子どもの安全弁として、メンタルと健康に気を配ること。日常会話をする中で自然に子どもの就活にも触れていけば、スムーズに話がしやすくなる」(東京家政学院大学理事・佐々木ひとみ氏)

「親のスタンスは、最初に親子ですり合わせておくといい。子どもに任せるつもりだが無関心ではないこと、うまくいくように願っていることを伝えておきましょう」(就活コーチ・廣瀬泰幸氏)

 Q2では「就職先の選び方」と「親自身の社会人経験」に表れた親子のギャップに注目したい。子の7割以上が就職先の選び方について話したのに対し、親の約5割が自分の経験を語っている。

「子どもから質問されたなら別ですが、聞かれてもいないことを話してもアドバイスにはなりません。親は自分の知識を伝える『ティーチング』ではなく、子どもの気付きを促す『コーチング』に徹するようにすべき」と廣瀬氏は言う。

佐々木ひとみ氏顔写真佐々木ひとみ
ささき・ひとみ/東京家政学院大学理事・キャリア支援センター長。東京家政学院大学生活共創学部特任教授。元早稲田大学常任理事、キャリアセンター長。キャリア教育・インターンシップの体制づくりに深く関わってきた。
廣瀬泰幸氏顔写真廣瀬泰幸
ひろせ・やすゆき/オールウェイズ代表・就活コーチ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。リクルート入社。 管理職として10年間勤務しながら、大企業からベンチャー企業まで1000社を超える企業の採用と人材育成を支援。