「学生有利」の風潮に惑わされない就活への心構えが重要に(写真はイメージです) Photo:JIJI
政府の発表によれば、2025年卒の大学生の就職率は25年4月1日時点で98.0%と前年同期比0.1ポイント低下したものの、依然高い水準にある(図表1参照)。
足下ではトランプ関税など不安要因もあるが、企業業績は極めて好調。持続的な成長のためには優秀な人材確保が不可欠であり、ほとんどの企業が新卒採用に前向きだ。
インディードリクルートパートナーズの「就職プロセス調査」によれば、26年卒についても内定率が25年2月1日時点で早くも4割近くに達し、また公式な選考解禁時点である6月1日で8割を超えた。就活生への追い風は続く。
広がり始めた
天井感とまだら模様
とはいえ、こうした売り手(学生)市場にも天井感とまだら模様が広がり始めている。リクルートワークス研究所によると、26年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.66倍と、前年より0.09ポイント低下。23年卒以降3年連続で上昇した後、低下に転じた(図表2参照)。
従業員規模別に見ると300人未満の企業で大卒求人倍率が上昇したものの、300~999人の企業および1000~4999人の企業では低下、5000人以上の企業では横ばいだ。
業種別では、流通業と建設業が他業種に比べて高いものの、それぞれ前年からは低下。金融業、情報通信業も前年から低下した。一方、製造業、サービス業では上昇している。









