スタンフォード大学では、機械工学、コンピュータサイエンス、ビジネス、法律、文学など、さまざまな専攻の学生や教職員が集まり、分野を超えてイノベーションを生み出していく力を身につけていく学科横断型プログラムがある。それが、今回取材に行ったスタンフォード大学d.school。その教室は、とてもフレキシブルで、空間にもこだわりがあった。マネージング・ディレクターのサラ・ステイン・グリーンバーグ氏にお話を伺いました。(撮影・編集部)
分野を超えてイノベーションを
生み出していく力を身につける
本田 この組織は、もともと誰が始めたんですか?学校?それとも生徒?
サラ それは、先生たちなんです。複数の先生たちが集まって、こういうのが必要なんじゃないかっていう話しで始まったんです。一人は、David Kelleyメカニカルエンジニアの教授でIDEO創設者の一人です。
本田 目的はなんだったんですか?
サラ いろんな学部のいろんな学生を集めて、デザインプロセスという考え方のもとに違った学習体験をするということを目的に、2005年から学生を受け取り始めました。
本田 Tモデルでしたっけ?
サラ はい。T型の人間を育成するということです。Tの縦線は、自分の学部の深さで、横線が広さ。広さっていうものの中にいろんな学部の人たちと一緒に学習をして、プロジェクトをやりながら共通言語を探っていく。そして、その共通言語をもとにプロジェクトを達成させていくことができるよう考えるんです。だから今までの学生は自分の学部内のサイロみたいな中で勉強していただけだけど、これからは、そうじゃなくてもっと広い学習の仕方、プロジェクトの進め方をここで身につけてほしいと思っています。