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丸の内のオフィス街のすぐそばに、高層のタワーマンションがそびえている。都心の一等地に住宅を建てるなんて、土地がもったいないようにも思える。なぜオフィスビルではなく、マンションなのか。その答えは、住人たちの「通勤時間」に隠されていた。※本稿は、一橋大学イノベーション研究センター教授の中島賢太郎、同志社大学経済学部教授の手島健介、京都大学大学院経済学研究科准教授の山﨑潤一『歩いて学ぶ都市経済学』(日本評論社)の一部を抜粋・編集したものです。
オフィスビルの近くに
タワマンが乱立する日本の街並み
皇居南端から築地へと伸びる晴海通りをそのまま歩き、隅田川を眺めながら勝鬨橋を渡ると勝どき・晴海エリアに到達するのだが、そこで景色は突如変貌する。
右を見ても左を見ても高層のマンション、いわゆるタワーマンションに囲まれていることに気づくだろう。
ここ勝どき・晴海エリアだけでなく、都心には多くのタワーマンションが林立している。
一方、反対に築地から晴海通りを戻ればそこはすぐ銀座であり、それを越えるとすぐ丸の内である。ここでは今度は右を見ても左を見てもあるのはオフィスビルである。
このような都心の住宅を必要とするのはどのような人たちなのだろうか。また、なぜそこにはオフィスビルではなく、タワーマンションが建ったのだろうか。
このような問いを考える上でも、Alonso-Muth-Millsのモデル(以下、AMMモデル)(編集部注/都心の地価は最も高く、都心から離れるにつれて地価は安くなる。住宅は都心で最も狭く、都心から離れるにつれて広くなる。こうした都市における土地の利用構造を、通勤にかかる費用をベースとして説明したもの)の考え方が役に立つ。







