少なくとも、先生たちはそういう思いで入試問題を作っていますし、学校を選ぶ際も、最後の最後に志望校の過去問を解くだけじゃなくて、受験すると決めた段階から、過去問をパラパラとめくってみてほしいです。
ただ、学校選びということから言えば、ちょっと話が違ってきます。私自身が保護者から受ける質問の中で一番多いのが「うちの子と入試問題の相性がいい学校ってどうやって見つければいいですか」というものです。私は過去問を扱っている会社の人間ですから、その真意は「点数が取れる学校の見つけ方」なのでしょうが、その選び方は少しズレているかなと思っています。
「過去問の点数が取りやすいから、ここの学校に決めよう」という志望校の選び方は本末転倒な気がするんです。 まず入りたい学校があって、その学校の出題に自分が合わせていく、得意にしていくように頑張るべきなんですね。たとえるなら、着たい服を着られるように体づくりをするイメージ。すぐに着られるけど、そんなに気に入ってない服を着るより満足度が高くなるはずです。やはり、その学校に入りたいんだったら、その学校の問題を得意にしていくべきだと思います。
――やはり、入試問題は学校の授業を想起させられるもので、問題には子どもたちへのメッセージが込められているんですね。
そうです。この問題などは学校の思いを受験生にダイレクトに伝えたものになります。
鎌倉学園中学校 2019年度 国語
鎌倉学園の2019年度入試の漢字書き取り問題です。これは小学生には少し難しい熟語とも思われるのですが、途中の語句が分らなくとも「あれ?」って気付いた子は笑顔になる。







