(2)志望校への覚悟がブレていないか?
入試直前には、各学校の難度予想などの情報が入ってきます。
「どこの学校が難しくなりそうだ」「穴場の学校はどこなのか」などの話題が出るたびに、志望校についての決意が揺れてしまうかもしれません。
しかし、「出願人数が多くても、成績上位のライバルが減っていれば易化する」「出願人数が少なくても、昨年の学年のクラスが増えた学校は合格数を絞るので難化する」など、簡単には難度予想は立てられないのが、中学入試の難しいところです。学校の先生ですら、「入試が始まってみないとわからない」というのが実情なのです。
第1志望については、入試まで1カ月を切った段階でも、過去問で合格最低ラインまで届いていないケースがあります。もちろん、最後には冷静に判断する必要がありますが、早めに諦めることにメリットはあまりありません。
今まで対策をあまりしていない学校に、偏差値が数ポイントくらい低いからと切り替えても、合格可能性が劇的に上がることは少ないのです。また、憧れの学校があったからこそ、辛いことや苦しいことがあっても今まで頑張れたということを忘れてはなりません。
(3)“戦術”に頼りすぎていないか?
私は、今の中学入試が「情報過多」となっていることを危惧しています。
合格させたいがゆえに、さまざまな工夫をしたくなりますが、主人公である子ども不在でいろいろな作戦を決めてもうまくいかないことがあります。
以前、2月1日夕方に男子難関校(3日合格発表)の算数が簡単だったという情報が広がりました。その情報をもとに「これでは合格してなさそうだ」と判断して、2日からの志望校を変更した方がいたそうです。
しかし、後日、算数が近年で最も難しかったということが判明しました。不確定な情報で志望校を変えたことに悔やまれた方もいたのではないかと思います。
また、「ダブル出願」などの受験戦術にも注意が必要です。







