例えば、2月1日の結果で、合格したらA中学、残念であればB中学というような受け方をしていくのを「ダブル出願」と言います。後半戦は「トリプル出願」になることもありますが、いずれもかなり複雑な戦術になります。
子ども不在で決めていくと、作戦通りにいかないケースが出てきます。不合格の結果が出たとしても「やっぱり、もう一度同じ学校を受けたい!」と泣きながら受験をお願いされたらどうでしょうか。
子どもにそう言われると、「いや、受けてはダメだ」とは言いにくいのが親心です。前もって、計画通りには行かないことを想定しておくことが重要です。
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(4)受験の主人公が子どもになっているか?
塾の送り迎えやお弁当の準備以外にも、学習の計画を立てたり、進捗状況を管理したりするなど親の役割が大きいのが中学入試の特徴です。
出願・手続きなどの手配なども含めて、子どもができることが少ないのも事実ですが、「親ではなく、自分の頑張りが合格につながった」という感覚は絶対に持たせなければなりません。
やり切ったという自信と進学校についての納得感は、この先の中学高校生活につながるからです。また、入試までの学習についても、言われたことだけをこなす感じになっていては、成績向上にも結びつきません。
なかなか時間が取れないかも知れませんが、
「<あなたは>なぜその学校に合格したいと思っているの?」
「今、最も頑張らないといけないと<あなたが>思っている科目や単元は何?」
「体が疲れていたり、自信がなかったりしていないか心配だけど<あなたは>自分でどう感じている?」
「親としてサポートしてあげたいんだけど<あなたは>何をしてほしい?」
などと、子どもを主語にして家族間の会話を心がけると良いでしょう。







