開発プロジェクトのリーダーに必要なものとは?
F:とても面白い経歴ですね。ホンダはプロパーの人ばかりかと思っていました。
山:結構、転職組も多いですよ。同業から来る人もいるし、私のように全くの異業種から来る人もいる。
F:LPLというお仕事の要諦とは何ですか?言葉にできますか?
山:仕事って、委任と責任だと思っています。私の立場からすると、それぞれの仕事を人に任せる、委任する。そして任せたからにはその責任は自分で取る。そういう立場だと思っています。クルマって、本当にたくさんの技術の結晶なんですよ。分野で言ったら機械工学、燃焼工学、電気、電子、ソフトウェア……と並べていったらキリがない。そのひとつひとつがとてつもなく奥が深い。そしてその中のたったひとつが欠けてもクルマはまともに走らない。それらを全部私が完璧に理解して決めようなんて、それはムチャですよ。どこかで間違えちゃいますよ。
F:電気は電気屋さんに任せないとイカンと。
山:そうですよ。ぜんぶ一人でなんてできっこない。その筋のことは筋の人間に任せる。人をちゃんと信頼して、しっかり任せて、その責任はLPLが取る。それがLPLの仕事だと私は思っています。
F:山上さんの直下の人、LPLのセカンダリー的な立場の人は何人くらいいるんですか?
山:3人います。パワーユニット系、クルマ全体の研究テストの取りまとめ、設計全体の取りまとめ。大きく3つの分野のアシスタントがいます。そこからまた下に枝分かれして、例えば内装、外装、電装、エンジン、シャシー、駆動系と。
F:全部で何人になりますか?
山:人数はですね……。
ホンダ広報:だーっ!山上さん、言っちゃダメですよ。具体的な開発の人数は申し上げられません!
山:結構いますよ。(雑誌を見ながら)この集合写真から想像してください(笑)。
Photo by A.T.
F:すごい人数ですね。この方々は全てプレリュード専属ですか。
山:多少の兼任はいますが、プレリュードのように新しいクルマを起こすときは、基本的に専任が多いですね。たくさんの部品を流用はしていますが、やはり新しく起こさなければいけない部分もたくさんあるので。







